とりみそ野菜 総合評価:★★★☆☆
とりみそ家(三重県多気郡明和町)
2008/03/29

 最近、松阪周辺の鶏肉に凝っている。松阪と言えば松阪牛だが、通りをちょっと外れると、意外と焼き鳥屋が多いのだ。焼き鳥と言っても串に刺したものではなく、ニンニクが効いた独特の味噌ダレを絡めて網の上で焼いて食べるという焼肉スタイルである。

 有名店は「前島食堂」であるが、今回の「とりみそ家」は前島食堂をちょっと小洒落た感じにした店だ。若干殺伐感が漂う前島食堂よりファミリー向けかも。

 メニューも前島食堂とそっくりだ。基本的に、鶏肉(焼き)・野菜鍋・飯の3点がメイン。
 鶏肉は2種類。お薦めは軟らかくジューシーな味わいの若鶏「若」だ(画像は5人前)。
 通好みは歯ごたえがものすごい親鳥「ヒネ」(画像は1人前)。噛めば噛むほどに味が滲み出す。

 いずれもオーダー時にニンニク有無をセレクトできる。
 肉をタレに絡め、網で焼く。じゅうじゅうという音と共に味噌が焦げるいい香りが店中に広がる。しばらくすると店内は白煙に包まれるのだ。

※全身が香ばしい匂いになるので、来店前には服に気を付けた方が良い。
 味噌ダレは焦げやすいので、要注意。ちょっと油断すると火事になる。無理に消火活動を敢行するよりも、延焼を防ぐ為炎の周りの肉をすみやかに非難させ焼き切った方が良い様である。
 タレを付けて焼く焼きおにぎりも香ばしくなかなか旨い。焼き鳥といえばキャベツだ。齧りながら焼き上がりをお待ちする。
 そして本命は「とりみそ野菜」。これは野菜焼きではなく鍋なのだ。すごい盛りの白菜であるが、これで1人前。最初2人前頼もうとしたところ、1人前で十分と言われた理由が良く分かった。

 この山を見ると食べ切れるか不安になるが・・・










 煮えると縮むので大丈夫。底には鶏肉が潜んでいる。

 噂によると2人前でも4人前でも盛りは似た様なものらしい。レイアウト的にこれ以上鍋は置けないし、ひょっとして中の肉の量が人数によって変わるだけなのか?


 焼肉と合わせると1人前を4人で食べてちょうど良い量かも。
 これらのメニューはご飯がかなり進むので、白飯は絶対に外せない。実は大盛りの上を行く「ごはん(特)」にサプライズを期待していたのだが・・・それほどでもなかった。

 場所はかなり分かりにくい。本当にこんなところにあるのか?と不安になった頃に到着すると思う。
 外はポニーや山羊がうろうろしている、のどかなロケーションである。

 隠れ家的な場所にも関わらず、お昼時には行列ができる人気店だ。駐車場にある足湯でまったりとお待ちしよう。

 ちなみにこちらは本家?前島食堂。松阪の鶏を語るに、ここは一度訪れる必要がある。
 看板が鶏肉専門店であることを全開で主張している。概観はこ綺麗な店構えなのだが・・・

 店に入ると・・・白煙に包まれた店内に、換気ブロワの爆音が鳴り響く(が排気能力は疑問である)。亀山の亀八食堂に通じるものがある、庶民的な店構えだ。
 かなり年季の入ったメニューだなぁ。一部読めないところがあるがお店の人に解説して貰えるので大丈夫だ(?)。鶏肉は2種類で、軟らかいのは「焼肉若どり」、硬いのが「焼肉めす」。(オスは若鶏のうちに食われてしまうのか・・・)
 こちらが焼肉若どり(4人前)。一切れが大きい。
 焼肉めす(1人前)。こちらは硬い為か小さく切ってある。

 やはりニンニクを入れるかどうか、オーダー時に聞かれる。
 きも(1人前)。これで焼き物のメニューは全てだ。
 網で好みの焼き加減に仕上げる。
 飯(大)は外せない。濃い目の味付けがご飯にぴったりなのだ。旨い。
 そしてとり野菜(2人前)。こちらはしっかり煮えて嵩が減ってから運ばれてくる。味付けは薄い味噌味で、鍋物というよりもチキンスープっぽい、すっきりした味だ。
 最近、味噌だれはスーパーで入手可能になった。煙対策さえなんとかなればご家庭でも楽しめる。

[評価]
大盛り度★ 価格★★★★ 味★★★★
接客★★★ ファミリー度★★★
 リピート度★★★☆☆

[DATA]
店名:とりみそ家
住所:三重県多気郡明和町前野里中1320
電話:0596-55-3578
営業時間:11:30〜18:30
定休:火曜
駐車場:あり

店名:前島食堂
住所:三重県松阪市大河内町612-1
電話:0598-36-0057
営業時間:10:30〜18:00
定休:金曜
駐車場:あり



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